現在、アドバンスクラスを除くすべてのクラスでボール取りを行っています。
どの子も目を輝かせながら、まさ先生のボールを取ろうと一生懸命になって追いかけています。今回は、当ジムオリジナルのこのプログラムについてお話させて頂きます。
当初、このプログラムを始めたときには、予期せぬ動きに対する対応能力を高める運動として開発しました。その成果としては、スピードを臨機応変に調節する能力や、フェイントに素早く対応する能力を身につけることができました。
特に小学校低学年以下の小さな子供たちにとっては、走る方向を急に変えるのは、スピードを緩めて重心の方向を変え、さらに再びスピードを出すという、かなり複雑な動きになるのですが、意識がボールを取る事に集中しているため、
無理なくその一連の動きを行うことが可能となり、スピード調節や方向転換の能力を向上させる運動としては最適なものではないかと考えています。
さらに、このプログラムを継続しているうちに、子供たちの動きを見ていて他の効果も見られることに気付きました。それは一緒にボールを追いかけている、他の子供との距離感をつかむ効果があることです。
例えば、
鬼ごっこをさせると夢中になるあまり他の子供とぶつかってしまうケースが多々ありますが、これなどは視界に入っている他の子供の動きを把握できていないために起こるものです。
当ジムでもクラスの最後に鬼ごっこを行うことがありますが、多くの子供が走り回っていても、子供同士がぶつかるというケースはほとんど見られません。
これはおそらく、ボール取りの際に常に他の子供と一緒にボールを追いかけているので、一人ひとりが他の子供にぶつからないようにと
注意しながら運動していることが、このような二次的効果をもたらしているのではと考えています。
当ジムでは、開設以来様々なプログラムを開発してきましたが、その中でもボール取りは当初から一貫して、継続しているプログラムの一つです。
その理由としては、何よりも子供もやっていて楽しい、また保護者の皆様も見ていて楽しいプログラムだからではないでしょうか。
遊び的な要素も十分ありますので、これをクラスの前半に行うことでジムの雰囲気を和ませてくれることも、実はボール取りの大切な役割になっているのかもしれません。