Waku Waku Gym

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「甘え」で子供は成長する~わく通2025年6月号 

さて、先日お母様同士で子供が甘えて困るといった話をされていたことがありました。

話の詳細は分からなかったのですが、このまま甘えさせては自立が遅れ将来に悪影響を及ぼすのではないかといった内容だったように思います。

そこで今回は土居健郎先生著の「甘えの構造」を参考にしながら子供にとって甘えはとても大切であるお話をしたいと思います。

本書の中で、筆者は自己肯定感の高い人間に育てる上で甘えは必須のものと言っています。
また甘えが存在するためには、

①甘える対象がある

②その対象とは特別な親しい関係がある

という2つの条件が必要と論じています。そして、かつてはその役割は家庭内にいる母や祖父母が担っていて家庭が子供にとって絶対的に安心できる場所であったのが、今では家族の形態の変化によりそれが叶わなくなってきているとも述べています。

子供にとっては成長の過程で自分を心身丸ごと受け入れてくれる人が存在するか否かで、その後の人間としての成熟度が大きく変わってくると思います。

そして、その対象(多くが母親)に自身を受け入れて欲しいが故に無自覚に行う行為が甘えなのです。
ただ現代社会のように、両親が共働きで家に帰っても母親がいない状態が当たり前になってくると、子供たちが母親に甘えたくても甘えられないという状況が出てくると思います。

しかし、幸いなことにここバンコクでは多くのお母様が家にいるので、子供にとっては甘えたい時に思い切り母親に甘えられる最高の環境が用意されていると言えるでしょう。

そこで、お母様もここに滞在している間は子供の健全な成長のためにも思い切り甘えさせてあげることを意識して頂ければと思います。

子供を甘えさせる効果というと子供の精神の安定ばかりに目がいきがちですが、実はその過程の中で母子がより密接な関係を築くことによって、母親にとってもお子様への愛情を再確認することになり、互いの心の健康にも繋がると思うのです。
子供たちが成長して第二次性徴を迎え自我が芽生えてくると、かつてのように甘えてくれなくなるものです。

そのように考えると、今のお子様の年齢でタイに駐在できることはとても幸運だと考えることができるのではないでしょうか。

タイ駐在の時間を充実させるためにも、ぜひお子様の「甘え」をこの時期ならではの貴重な時間と認識して大切に過ごして頂ければと思います。

つばさ先生ってどんな人?~わく通2025年5月号 


つばさ先生に聞いてみた!

5月より、つばさ先生がジムに加わり、本格的にWaku Waku Gymスタッフの一員となりました。

つばさ先生がどんな人なのかもっと知りたいという人も多いと思いますので、今回はつばさ先生にクラス中にはなかなか聞けないことをインタビューしてみました。

* * * *

タイに来て驚いたことは?

タイ人の道の渡り方です。皆が横断歩道を利用して渡る日本と違い、ここでは誰もが無秩序に道を渡っている姿を目にしてびっくりしましたが、最近ようやくタイ人のように渡れるようになってきました(笑)。
また、電線が何重にもからまっているのにも驚きました。

タイと東京を比べて何を感じましたか?

タイ人は心にゆとりを持っている人が多い印象を受けました。
東京では毎日がせわしなく心に余裕のない人が多いですが、ここでは皆がのんびり暮らしているためか人柄が優しい人が多いと感じました。

なぜWaku Waku Gymで先生になりたいと思ったのですか?

小さい子供に運動を教えてみたいという思いがあったこと、そしてまた海外で働くことによって日本ではできない体験をしてみたいと思ったからです。

東京の高校生とWaku Waku Gymの子供たちと比べてみてどうですか?

年代は違いますが、人柄がよく似ています。
私は東京の足立区という下町で教師をしていて、その場所がら人懐っこい子供が多かったのですが、ここバンコクでも子供たちは初対面の私にすぐに打ち解けてくれて東京の高校生とよく似ているなあと感じました。
異なる点としては、バンコクの子どもはいろいろなことに前向きに挑戦する子が多い印象を持ちました。

これからWaku Waku Gymでどんな先生になりたいですか?

子供たちに「運動って楽しい!」と感じてもらえるような指導ができる先生になりたいと思っています。

スポーツをしていてよかったことは?

忍耐力をつけることができました。それが一番です。
あとは礼儀を学んだり何かひとつのことに打ち込む力がついたと感じています。

タイの生活で経験してみたいことは?

いずれはタイ語を話せるようになって、タイ人との交流を楽しみたいです。
また、いろいろなタイのお寺にも行ってみたいですね。

その他、何か聞いてみたいことがある人は、ぜひ積極的につばさ先生に尋ねてみましょう!

2025年度のスタートに際して~わく通2025年4月号

さて、Waku Waku Gymでは4月16日㈬より2025年度が始まります。

新年度と言うと緊張感もある反面、新たな出会いにわくわくしている子供も多いことでしょう。
今回はそのような時期に私たち指導者が最も気を配っていることについてお話したいと思います。

それはクラスの環境整備、つまり雰囲気作りです。

子供たちが楽しく運動できる場をしっかり作ることが私たちの最初の仕事であり、その目的は子供同士の関係性を構築することにあります。

運動は皆の前で自分の動きが見られてしまうので、緊張感からうまくできなかったり失敗することもあるでしょう。

保護者の皆様の中にも、体育の授業でうまくできずに恥ずかしい思いをしたという方もいらっしゃると思います。

そのような時でも気まずい思いをすることなく友達と一緒に笑い合えるような関係性を作ることが、私たち指導者にとって最も大切な仕事であると考えています。そのために子供たちに実行して欲しいことが2つあります。

それは「挨拶する」ことと「名前で呼ぶ」ことです。

クラスオープニングの子供紹介の際、皆に自分の名前を呼んでもらうことは子供にとって大きな安心感につながります。

入会してまだ日が浅くクラスになじめていない子や、運動に対して苦手意識がある子にとっては特に効果的と考えています。

これを継続することによって子供にとってはWaku Waku Gymが自分の居場所となり、ママとべったりだったのが徐々に友達と絡むようになってくるのです。

また、当ジムではあいさつも非常に重要と考えています。

そのため、クラス最後には皆で「ワクワクタッチ」をしてクラスを終わるようにしています。

普段積極的に友達とコミュニケーションをとることがない子も、1時間体を動かした後は心がオープンマインドになっているので、このタイミングであればしっかり友達と目を合わせてタッチができるのです。

これは社会性を育む上でも非常に効果的です。

現代はスマホがあればすべて済んでしまう時代ですので、普段は他者と手と手を合わせるようなコミュニケーションをとることはなかなかありません。

そこで、子ども時代にこのような機会を持つことは将来に向けて非常に有効であると考えています。

運動能力向上のためには失敗し続けることが必須です。

失敗を重ねた後に「できた!」の成功体験があるのです。

そのために失敗しても恥ずかしくない雰囲気を作ることが我々の最初の仕事であり、それは子供同士が良好な関係性を築くことにより生まれるものなのです。

その関係性を構築するために「挨拶する」ことと「名前を呼ぶ」ことを是非子供たちに徹底して行ってもらいたいと考えています。

今年度もたくさんの子供たちの「できた!」の笑顔をみられるようスタッフ一同一所懸命指導させて頂きます。

本年度もどうぞよろしくお願いいたします。

新コーチつばさ先生就任のお知らせ@わく通2025年3月号

さて、当ジムでは2025年5月1日より、まさ先生、よっしー先生に加え、現役の都立高校の体育教師であり、明るく元気一杯な人柄で生徒たちから慕われているつばさ先生を新たにコーチとして迎え入れることと致しました。

以下にプロフィールをご紹介しますので、どうぞご期待ください。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

加藤翼(かとうつばさ)ニックネーム;つばさ先生、1999年東京都生まれ。

幼稚園よりサッカーを始め、高校まで13年間サッカー部で活躍。その後、体育の教員になる夢を叶えるべく文教大学教育学部に進学し、小学校

つばさ先生からのメッセージ

全科、中学校体育、高等学校体育の3つの教員免許を取得。大学では4年間バドミントン部に所属し、卒業後は教職の道に進み、現職である東京都立青井高等学校の体育教師となる。なお、高校では武道なども担当し幅広くスポーツを教える傍ら、サッカー部の主顧問も務め「都大会出場」という目標に向けて生徒たちと日々練習に励んできた。

皆さんこんにちは。これからWaku Waku Gymでお世話になる加藤翼と申します。皆さんと一緒に体を動かしながらスポーツの楽しさを伝えられたら嬉しいです。皆さんとお会いできる日を心待ちにしております。精一杯頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

今がチャンス!柳井式で運動能力を伸ばそう@わく通2025年2月号

当ジムでは私が開発し改良を重ねた「柳井式」という独自プログラムを用いて指導をしております。
今回はこの柳井式についてお話ししたいと思います。

まず、柳井式の最も大きな特徴として「多種多様な運動をテンポ良く行う」というものがあります。

当ジムではぶら下がる、走る、ジャンプする、投げる、跳ぶ、回る、支えるといった多くの運動を毎回行っていますが、なぜこのように多種多様な運動をさせることが必要なのでしょうか?

その理由は、人間の脳が最も成長する時期がまさに当ジムに通われている子供たちの年齢であり、この時期に多くの運動を経験させることが運動能力の向上に非常に重要であるためです。

逆に今の年齢で多種多様な運動を経験することができないと運動能力の顕著な向上は望めないため、体を動かすことが好きな子供、運動が得意な子供に育つことは難しいと言えるでしょう。

私が小学校入学前の子供に何か一つのスポーツに特化してそれだけを専門的に行わせることに懐疑的であるのは、この年代で最も大切なのは多種多様な運動を行うことであるからにほかなりません。

私が大学院生の時、中学校、高校時代に水泳で全国優勝をして推薦で入学してきた選手と一緒にバレーボールの授業に参加していました。

筋骨隆々で身長も高くギリシャのダビデ像のような体型をした彼が一体どんなプレイをするのか興味津々でしたが、驚くことに全く上手ではなく、言葉を選ばずに言えばとても下手で他の学生たちが彼のことをからかっていたことをよく覚えています。

彼によると小学生の頃から毎日スイミングで泳いでいたため、他のスポーツをすることがほとんどなかったと言っていたことが印象的でした。

つまり、彼は多種多様な運動をすべき時に水泳しか行っていなかったので、残念ながらそれ以外の運動は全く不得手になってしまったのです。

ここバンコクでは体を動かす公園や、下校時や放課後に友達と外遊びできる環境がないので、運動好きで元気な子供に育ってほしいという願いがあるのであれば子供の運動環境を親が用意してあげることが大切なのではないでしょうか。

もっとも、今では日本でもゲーム三昧でほとんど運動をしないことから子供たちの運動能力が年々低下していることが指摘されています。

子供は本来運動が大好きです。それは上手い下手は関係なく、体を動かすことが楽しいと感じる感性があるためだと私は考えています。
そして、その時期が脳の発達面でも運動を行うベストなタイミングと一致するというのは、もはや偶然ではなく必然であると感じずにはいられません。

人間の脳は骨や筋肉と比較して最も早く成長を遂げ、第二次性徴前には成人とほぼ同じ大きさになります。

つまり、それまでに多種多様な運動を継続的に行うことが運動能力を最も効果的に伸ばすチャンスだと私は考えています。

当ジムでは今後も柳井式をさらにブラッシュアップして、お子様の運動能力向上に貢献していきたいと考えております。

運動が苦手な子、どうやって指導する?

さて、当ジムに入会される子供を見ていると、運動が好きでもっとやらせてあげたいというよりも、運動が苦手でこれでは将来困ったことになるのではと懸念され入会される方が多いように見受けられます。

そこで今回は、我々指導者が運動が苦手な子供を指導する際に最も気を付けていることについてお話したいと思います。

まず大前提として、「子供は自分が嫌いなこと、苦手なことは決して自らやろうとはしない」という明確な事実があります。つまり運動嫌いな子供は、残念ながら今後放っておいても自発的に運動することはないということです。

当ジムに入会したばかりの子供を見ていても、無理に運動させようとすると泣いて抵抗するのはよくある光景です。
では、そんな彼らをやる気にさせるにはどうしたらよいのでしょうか?

運動が苦手な子を運動好きにさせるのはとても時間がかかるため、私たちはまずは苦手意識を感じさせないように指導することを心がけています。
そのために大切なことは子供に劣等感を感じさせないことです。
つまりダメ出しをするのではなく、出来ていなかったことができるようになったことをその都度褒めるようにしています。

例えば鉄棒前回りであれば、まずは私たちの介助で回れたことを褒め、次に手を離さないで回れたら褒め、介助なしで一人でできたら褒めるというように、些細なことでもできるようになったことにフォーカスして褒めていくのです。

これを続けていると子供たちは少しずつですが自信を持ち、運動に対して興味を持つようになってきます。

これが他のスポーツ関係の習い事と当ジムの最も大きな違いであると考えています。

かつて、当ジムの会員さんがとあるサッカー教室のトライアルに参加した際、試合中に他の子供から「雑魚は来るな」と言われ非常にショックを受けて泣いてしまったという話をお母様より伺ったことがあります。

まだ精神的に成長しきれていない世代の子供たちは時に他者を傷つける言動をしてしまう事はよくありますが、子供の心はとても繊細なので、知らない子にこのような心ない言葉を投げかけられた場合にはサッカーをプレイすること自体を躊躇するようになってしまうのは当然だと思うのです。

スポーツは勝敗を競うものなので、どうしても勝利に貢献する可能性が高い子供が活躍をして、それ以外の子は引き立て役になってしまうというのは子供のスポーツ世界ではよくあることです。

大相撲横綱であった白鵬関の父親は、メキシコオリンピックでモンゴル代表としてレスリング競技に参加して銀メダルを獲得していますが、彼は幼年期の白鵬には勝敗を決するスポーツを決してさせなかったという逸話があります。

恐らく彼は子供が劣等感を感じることによってスポーツ嫌いになる怖さを知っていたのかもしれません。

私は運動は生涯にわたって長く続けることによってその価値がより発揮されると考えています。そのためには幼いときの運動に対するイメージが非常に大切になってきます。

たとえ運動が苦手であっても子供時代に劣等感を感じさせない指導を受け、ある程度の運動能力を身に着けることができれば、その後は自発的に運動に親しんでくれるというのが私の考えです。

プールと「わくわく」習うならどっち?~わく通2024年12月

さて、ワクワクジムへトライアルにお越しの方の中には、タイトルのようなお悩みをお待ちの方が少なからずいらっしゃいます。
そこで今回は、これに対する私の考察をお話いたします。

まず、子供には元気に育ってほしい、このように願わない親はいないと思います。
そして子供が元気に育つためには、運動が大切であることもご理解いただけると思います。

運動するためには体の動かし方を習得する必要がありますが、人間の脳の発達はとても早く第二次性徴が始まる前にほぼ完成してしまうという大きな特徴があります。

そのため、遅くとも小学校卒業前までに様々な運動を体験することが運動能力を向上させるためには必須となります。

逆にそれまでに運動経験が極端に少ないと、体育の授業でずっと辛い思いをする可能性が高くなってしまうということです。

かつての子供たちは特別に運動を習わなくとも放課後に学校や公園で友達と鬼ごっこや遊具で遊ぶという経験をたくさんできたので、運動能力をそれなりに向上させることができました。

しかし、ここバンコクではそれを期待することは難しいでしょう。
なぜなら友達同士で外遊びをする環境にないからです。

またバンコクのみならず日本でも、コロナ禍を経て家の中でゲームやスマホに興じる子供が激増し、運動が上手にできない子供を量産しつつあるのが現実です。

確かにスイミングを習えば水の中での爽快感や泳ぎが上手になった喜びなど得るものはとても大きいと思います。

ただ、水中という浮力のかかった状態で行う水泳と陸上で行う運動とは使う筋力は同じではありません。

運動能力とは、第二次性徴が始まる前に様々な動き、すなわち回転する、身体を支える、跳ぶ、走る、跳び越えるなどを継続して行うことで初めて得られる能力なのです。

例えば私たち日本人が当たり前に出来る鉄棒前回りも、世界的に見れば世界人口の半分以上の人はおそらくできないと思われます。
なぜなら彼らは成長期における鉄棒前回りの経験がないからです。

今の世の中では、「体を楽しく動かす」という以前は当たり前に出来たことが子供たちにとってとても貴重な経験、かつ大きな財産となっていると言っても過言ではありません。

また運動が上手に出来ることでクラスの人気者になれたり、大きな自信を持つことにもつながります。

今まで当ジムに通っていた保護者の方で、「わくわく」ではなくスイミングをやっておけばよかったと言われた方は一人もいなかったという事実を、ぜひトライアルの方にも知っていただければと思います。

内気な子も変える運動の効果とは@わく通2024年11月

さて、今回は最近本帰国をした○○くんについてお話ししたいと思います。

○○くんはとてもおとなしいインターに通う男の子。
学校でもあまりおしゃべりはしないそうです。

彼は入会当初はいつも泣いてママから離れられず、運動も全く得意ではありませんでしたが、ジムに通っているうちにいろいろな運動ができるようになり、今では鉄棒やうんていや逆立ちなども上手に出来るようになりました。

そんな彼を見ていて実感したことが一つあります。
それは、運動には人の心を開きコミュケーションを円滑にする作用があるということです。

入会当初はクラス最後の発表の際、皆の前で大きな声で発言できずママやパパが「通訳」をしていましたが、やがてしっかりと自分で発表できるようになってきたのです。

また、以前は鉄棒を練習しながら私が何か聞いても恥ずかしがってママの方を見てしまい、コミュケーションを取ることが難しかったのですが、今では普通に「今日の昼は何食べたの?」「チャーハン」といった会話ができるようになってきました。

さらに同じインターに通う子が、○○くんワクワクには来ているけど今日学校には来ていなかったよと話してくれたことがありました。

学校には行かなくてもジムには来てくれていることを知って、私はとてもうれしく感じました。

おそらく○○くんにとってジムが単に運動をする場所ではなく、心を開ける居心地の良い場になっていたのでしょう。

今の彼にはそれが分からなくても、将来自分のバンコク時代を振り返ったときに、Waku Waku Gymに行くと不思議と楽しい気持ちになったなと思い出してくれたら私たちにとってこれ以上の喜びはありません。

運動は身体能力を伸ばすことに目的があるのはもちろんですが、子供の心の発育、発達にも大きな影響を及ぼします。

○○くんの場合もそうですが、ジムで運動しているときと学校での様子は明らかに違うと思うのです。

その違いは何かというと運動が心に及ぼす影響です。

内気な子供の中には、皆の中に入っていくのが苦手という子も少なくないと思います。

そんな子供にとって、鬼ごっこや遊具で運動することで自然と心が開き、友達とのコミュニケーションが取れるようになることは、運動がもたらす大きな効果だと考えています。

○○くんはWaku Waku Gymで様々な運動ができるようになったので、ぜひ日本の学校でも運動を継続し、運動を通じてますます上手に友達とコミュケーションができるようになることを願ってやみません。

がんばれ!○○

体育座りできない子供たち~ある衝撃的なネット記事から~わく通24年10月号

さて、これは先日目にしたとあるネットの記事なのですが、都内の某保育園では今年からラジオ体操が禁止になったそうです。

その理由としては、ラジオ体操をすることによって足をくじいたり、上半身を回した際に地面に倒れこんでしまう子供がいるため、やむを得ずより体に負担がかからないものに変更せざるを得なかったとのことです。

今回はこの衝撃的とも言える記事をもとに、現代の子供の運動環境についてお話したいと思います。

本記事内では、保育園の園長が子供の運動能力について、

・両足ジャンプができない

・ジャンプして着地した際に転んでしまう

・1分間さえ立っていることができず座ってしまう

などのコメントをしています。また小学校の先生からは

・かけっこをさせるとカーブを曲がり切れずに倒れてしまう

・ボールを上手に投げられない

・体育座りを一定時間以上できない子がいる

といった報告もありました。

子供の身体能力がこのように著しく低下してしまった理由は、子供を取り巻く運動環境の劇的な変化だと私は考えています。

かつては小学生や中学生たちの間で、学校ではどんな部活に入るのかといった会話が盛んに交わされていたと思いますが、今ではスマホやタブレットの出現で小さいころからゲームに慣れ親しんでいるため、外遊びや運動の機会が激減してしまいました。

また、親も共働きが多くなり、放課後は児童館や学童クラブに預けるしかないので子供の運動環境について考える機会がなくなってしまったことも大きな要因だと思います。

以前は特に何かスポーツに親しんでいなくとも、放課後に外で友達と木登りや鬼ごっこやかくれんぼをしたりしてそれなりに運動時間を確保していた子供たちですが、現在では全く体を動かす機会がないためこのような子供が出てくるようになったのでしょう。

そのため、今はスポーツを習ったりして意識的に運動をしている子供とそうでない子供とでは、その運動能力が明確に二極化してきていると思います。

生まれつき運動能力が高かったり、体を動かすことが大好きな場合を除き、そもそも子供はゲームやテレビなど手近で楽な娯楽に流されやすい傾向があるものです。

それに加えてバンコクは日本よりも運動環境が悪いため、お子様の運動環境を整えるべく当ジムにご入会された方も少なくないと思います。

嬉しいことに、日本に本帰国された方々からは、バンコク在住時に、わくわくジムで多種多様な運動をした経験が子供の運動能力向上に大きく寄与しているというお礼のメールを数多く頂いています。

それらを鑑みると、何よりも子供に良い運動環境を提供してあげようという親の強い意思が子供の身体能力の維持、向上に最も大きな影響を及ぼすのではないかと考えています。

 

参考文献;石井光太「体育座りできない、骨折率は以前の2.4倍・・・子供の運動能力が劇的低下『ラジオ体操も禁止』衝撃ルポ」 https://friday.kodansha.co.jp/article/391370

速く走るために必要なのは?~わく通2014年9月号

現在、5歳、6歳、7歳、8歳以上のクラスでは速く走る練習をしています。
では、そもそも速く走るためにはどのような能力が必要なのでしょうか。

最も大切な能力は「地面を蹴る力」です。その力が強い人が速く走ることができるのです。

クラスの中で毎回行っているトランポリンやケンケン跳び、両足跳び、縄跳び、クマ走り、クラス終了後に行ってもらっている「ホップステップジャンプ」などは全て蹴る力を強くする効果があるものです。

蹴る力が強くなれば自然と一歩のストライドも大きくなるのですが、驚くべきことに100メートル走世界記録保持者のウサインボルト選手の最大のストライドは3メートル近くにもなると言います。

ボルト選手は身長が190センチ以上あるので私たちと比べるのは意味がないかもしれませんが、彼がそれだけ強い力で地面を蹴っていることはご理解頂けるのではないでしょうか。

そこで、確実に蹴る力を伸ばすために、まずは1㎝でもいいのでホップステップジャンプの記録を伸ばせるように繰り返し練習することから始めましょう。

これはただ蹴る力を強くするだけではなく、体幹を鍛える手段としても優れています。

速く走ることができる人は100%体幹の力が強いので、この練習はまさに足を速くするのに最適な練習と言えます。

更に、もう一つ子供のために習慣化にしてほしいことがあります。

それは歩く習慣を持つということです。

バンコクではスクールバスで通学するのが当たり前ですが、日本の子供たちは日々歩いて通学しています。

日本では家から学校まで徒歩15分とすると1日往復30分、週5日で2.5時間、1ヵ月で10時間、つまり、バンコク在住の子供と日本の学校に通う子供では徒歩時間が1ヵ月で10時間の差がつき、1年間では100時間以上の差となります。

日本から転校してきたばかりの子が日本では足が速くなかったのに、こちらではリレーの選手になれたという話はよく耳にしますし、反対にバンコクでは足が速くて皆から一目置かれていた子が帰国してみるとそれほどでもなかったという話も珍しくはありません。

これらがすべて一概に徒歩時間の差によるものとは言えませんが、保護者の皆様にはバンコクの子供たちは圧倒的に日々の歩く量が少ないことを認識して頂き、子供たちには日頃からなるべく歩く習慣をつけさせることが大切です。

足が速いことは子供自身にとって一つの大きな自信となります。

そのためにまずはホップステップジャンプの記録を取っていただき、少しでも記録が伸びたらたくさんほめて子供たちのやる気を引き出してあげましょう。

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