先日あるお母さまより、お子様が他の習い事で友達からマイナスなことを言われ落ち込んでいるとの話を伺いました。
そこで今回は私たちが子供を指導する上で気を付けていることをお話し致します。
まず、私たちは子供の運動を見てほめることを心掛けています。
ほめる点は技能が上達した事や頑張っている事など様々ですが、それを伝えることで子供自身に自信をつけてもらうともに、運動する際に安心感を与えることがとても大切と考えています。
毎回ジムで子供たちは「柳井式プログラム」で様々な運動を行っていますが、すべての運動を自信を持って行っている子供はほとんどいないと思います。
逆にできなかったらどうしようという不安と常に隣り合わせな子供が大勢いるので、まず彼らにうまくできなくても大丈夫だよというメッセージを送ることが大切であり、そのために些細なことでも積極的にほめるようにしているのです。
ほめられた子供は最初きょとんとしていますが、一般的には徐々に本領を発揮して楽しく運動をやってくれるようになります。
また、私たちがほめることを日常的に行っていると、子供同士もお互いを見るうえでうまく運動できなかったことをからかったり、失敗したことを笑ったりすることもなくなってきます。
子供たちは感性が非常に豊かで私たちの行動をよく観察してすぐに影響を受けるので、私たちが良い点を見てほめていると子供たちも自然とそのようになってくるようです。
ただ、子供の世界は精神的な成熟度がまだ成長過程にあるためになかなかシビアなところもあるので、友達の失敗をからかってみたり、冒頭のように友達が傷つくことを言ってしまったりすることが往々にしてあるのです。
ですから、子供たちに楽しく運動してもらうためには、私たちが子供たちの心の中にはまだ成熟しきらない部分があることを意識しながら、そこを刺激しないように指導に当たる事が重要であると考えています。
運動は得手不得手が周囲にすぐに分かってしまうので、どうしても苦手意識のある子供は積極的に運動することをためらってしまいがちです。
しかし、面白い事にこのような子供もほめられて自信がついてくるとある時を境に急に積極的に楽しく運動するようになってくるのです。
その理由はおそらく今のお子様の年代は活動欲求が非常に高いので、本能的に「運動したい」「体を動かして暴れたい」という気持ちがとても強いからなのでしょう。
そこまで私たちが引き出してあげれば、あとは自分から積極的に運動に取り組み、自然にどんどん上達していきます。
このように、ほめることは子供の運動教育の場ではその能力を引き出す上でとても大切な要素なのです。