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5月に入り、わくわくジムでは4歳、5歳、6歳、7歳クラスまでは前転、5歳、6歳、7歳、8歳クラス以上では後転を行っています。
実は第二次性徴以前の幼少期においては、この回る運動が最も大切と言ってもいいくらい重要な運動です。
今回はそのことについてお話し致します。
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では、なぜ子供にとって回る運動が大切なのでしょうか?
それは「運動能力向上のために欠かせない運動感覚だから」、この一言に尽きると言ってもよいでしょう。
自身の体を自在に回転させる能力は体操競技のみならず、柔道の受け身、ラグビーやサッカー、バスケットボール、ハンドボールなどで相手をかわしたり転倒した際、また、水泳での素早いターンなどで必須となる能力なのです。
つまり、体を回転させる感覚を身につけることなしに運動の上達はあり得ないと言ってもいいくらい重要な能力と言えます。
前方でも後方でも回る運動は目が回ってしまい、経験がない子はもちろん、久しぶりにやると大人でも気持ち悪くなってしまうことがあります。
しかし、何度もやっていると回る感覚が身に付いて、より力の抜けた理想的なフォームで楽しく回れるようになってきます。
わくわくジムでも鉄棒前回りを10回しても平気という子は数多くいますが、彼らはまさに回る感覚を身につけていると言ってもよいでしょう。
その感覚を体得してもらうために、私たちは鉄棒の傍らで子供たちに何度も回るように指示しているのです。
この転がる、回転するという運動は日常生活では絶対に経験することがないので、小さい時に数多く経験しておくことがその後の運動のパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。
また、この経験は脳の発育が著しい今のお子様の年齢で行うことが重要で、第二次性徴を迎える思春期以降から始めるのでは時遅しとなってしまうのです。
その一例として、かつて日本の大学で教師をしていた際、授業ででんぐり返しを行わせたのですが、ある男子留学生が「やったことがないので怖くてできない」と泣きついてきたことがありました。
彼も何とか頑張ろうとはしたのですが、体を丸めること自体ができないので危険と判断して断念させたことがありました。
後で聞いたところ、小さいころから勉強一筋で運動経験がほとんどなかったそうで、残念ながら恐らく彼は今後もでんぐり返しをすることもなければ運動に親しむこともないでしょう。
鉄は熱いうちに打てという言葉がありますが、これはまさに運動についても当てはまります。
特に回る運動については今のお子様の年齢での体得が大変重要です。
また鉄棒やでんぐり返しは、得意な子供ほど何度もやろうとし、不得意な子供ほど敬遠してしまうのも一つの特徴です。
まずは回る運動が今の時期にとても重要であることをご理解頂き、鉄棒やでんぐり返しなどをたくさんこなして回転感覚を身につけることが将来の運動能力に大きな影響を及ぼすとお考え下さい。
