Waku Waku Gym

叱り上手は子育て上手~わく通2023年10月号

皆様の中でお子様を叱ったことのない方は一人もいらっしゃらないと思います。

そこで、今回は子供を叱る際に私達が日ごろ心がけていることをお話したいと思います。

結論から申し上げると、「叱るのは自分が感情的になっていない時」ということです。

これはクラス中だけでなく、自分の子供を叱る時にも心がけていることです。

そもそも叱る目的は何かと考えたときに最も重要なことは、子供の行動を変えるということです。

例えば、道路に飛び出そうとする子供を叱るのは、安全確認をしてから道路に出るように行動を変えることを目的に叱るのだと思います。

それを、親が感情的になってしまうと行動を変えるという本来の目的を忘れてしまい、

「なぜ〇〇ちゃんは出来るのにあなたはできないの」と他者と比較したり、

「何度も同じことを言わせないで、本当にあなたはだめなんだから」と人格を否定することを口走ってみたり、

最悪のケースでは手を上げたりすることにつながることもあると思うのです。

ただ、このようなケースは誰でもあることですし、実際私もそのような過ちを何度も経験してきています。

その結果として思うことは、「今は叱らない方が良い」というケースが結構あるということです。

会員の皆様からは、私たち教師の子供に対する接し方を子育ての参考にさせてもらっているという嬉しいご報告をよく頂くのですが、それは子供を叱らずに待つ、また時には失敗を指摘せずに受け流すといった私たちの態度が子育てのヒントになっているのかもしれません。

子供は同じ過ちを一日の中で何度も繰り返します。最初のうちは理性的でいられても、何度も同じことをされるとさすがにカチンとくることもあろうかと思います。そのようなときにこそ敢えて叱るのを我慢するのです。

身の危険につながるようなことでなければ大概のことは次第に受け入れられるようになってくるものです。

「大人になるまでこの過ちを続けることはないだろう」くらいな気持ちを持てたらしめたものです。

よく「怒る」と「叱る」は違うと言います。

「叱る」のは子供の行動の改善をしっかり見据えた親の言動であり、「怒る」のは親自身が自分の感情をコントロール出来ていない言動と言えるでしょう。

とっさに「怒って」しまった結果、行動は確かに改まったけど、子供が委縮してしまったり、自分に自信が持てなくなってしまうなどという負の効果をもたらすことは多々あります。

本来は子供に幸せになってもらいたい、そのために良くない行動があれば変えてもらいたい、だから叱るのだと思います。

子供を叱る時には一呼吸おいて、まずは自分自身が感情的になっていないかどうかを確認する習慣ができれば、誰もが必ず「叱り上手」になれると思います。

UA-56816741-1