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先日ご兄弟で通われているお母さまより、今まで週2回ジムに通っていたのがお子様が同一クラスになったため週1回になってしまい残念です、というお話を頂きました。
その訳は『ジムで毎回お子様と一緒に行う準備体操が内容、量、強度ともにとても良かったので、せっかく週に2回参加出来ていたのが1回になってしまうから』とのことでした。
そこで今回は、決して小さくはない“準備体操の効果”についてお話し致します。
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現在、4歳、5歳、6歳、7歳以上のクラスでは毎回保護者の皆様にも準備体操に参加して頂いています。
バンコク在住の多くの方が日本にいた時よりも運動不足という話をしばしば耳にしたため、それならば子供たちと一緒に体を動かしましょうと始めました。
ではこの準備体操は、保護者の皆様にとってどのような効果があるのでしょうか?
第一にあげられるのが「関節をたくさん動かして痛みを防ぐ」という効果です。
ジャンプする、膝を曲げたり伸ばしたりする、股関節を伸ばす、肩を大きく回す、体を前後に曲げる、首を回す・・。
これらの運動はすべて関節を動かすため、関節の可動域を維持する役割があります。
運動習慣がない人は普段の生活で関節を動かす機会が少ないので、年を重ねるにつれて関節の可動域が小さくなってしまう傾向にあります。
それによって痛みが起こることは皆さんも経験があるのではないでしょうか。
例えば、肩こりは同じ姿勢を長時間継続することが主な原因であることはよく知られています。
これが常態化すると肩関節の可動域が小さくなり、少し肩を回すだけで痛みを感じたりします。
さらにこれが進行すると腕を上げることさえできなくなり、四十肩などと診断されたりします。
人間の骨の数はおよそ205個くらいと言われていますが、両手両足、つまり四肢の骨の数は120個です。
これが何を示すかと言えば、我々の手足は様々な動きを可能とすべく、多くの骨が組み合わさって出来ているということです。
例えば、歩いたり走ったり、ボールを投げたり蹴ったり打ったり、鉄棒を回ったり、泳いだりと人間には多くの動きができるのですが、これらは全て全身の関節を上手に使うことによってなされるのです。
そのため、運動するということは関節を動かしてあげることと同義でもあると言えます。
意識しなければ普段動かさない関節をこの準備体操で動かしてあげることによって、将来起きる可能性のある痛みを防ぐことにつながるとお考え下さい。
「使わなければ衰える」という生体の大原則はここでも当てはまるのです。
さらに、まさ先生やよっしー先生の動きを見てまねるという行為、例えば、先生の腕が伸びているので自分も真似して伸ばしてみようとする「見て、考えて動く」という一連の動きは脳にとっても良い刺激となります。
ただ、やはり何よりも大切なのは運動すると気持ちがいいと感じることではないでしょうか。
仕事がひと段落して伸びの姿勢を取るのも、じっと動かない状態を続けていた反動から体を動かして心地良く感じたいと無意識に思うからです。
今後も是非お子様と一緒に準備体操をして頂き、関節を積極的に動かして体の衰えを予防していきましょう。