Waku Waku Gym

ワクワクジムの跳び箱に段の数字がない理由~わく通2014年3月号

 
先日、保護者様から
「Waku Waku Gymではなぜ能力級の制度がないのですか?」というご質問を頂きました。そこで、今回はそれに関連するお話をしたいと思います。

 

私は学生時代にアルバイトで子供にスポーツを教えていました。そこでは能力級を用いて子供達にもっと上の級を目指して頑張るように指導していました。

級制度があるとスクールとしては、子供に長く通ってもらう動機になり、また、親としても他の子供と比較しやすいため、現在でも多くのスクールで用いられています。

ただ、子供たちの立場に立って考えてみると、幼年期から他者と比較される事はあまり気分の良い事ではないのです。

その理由は、子供は自分の両親にほかの子と比較されることを嫌うからです。

Waku Waku Gymの跳び箱に数字がなく色分けされているのは、級制度を取り入れていない事と同様の理由によるものです。

ある子供が跳び箱が4段跳べるようになったとお母さんに伝えたとき、もしお母さんに○○くんは8段跳べるのだからもっと頑張りなさいと言われてしまったら、きっとその子は寂しい思いをするでしょう。

子供は他の子供との比較でなく、自分が頑張った事をお母さんに褒めてもらえれば「よし、次も頑張るぞ!」という気持ちになるものです。

自分より運動能力の高い子よりも秀でる事はなかなか難しい事です。しかし今までの自分と比べて秀でる事は難しい事ではないので「頑張ったら前よりも上手に跳べた」
という自己肯定感を得ることができます。

自分の中で今までできなかったことが出来るようになった時、その「できた!」という喜びが次も頑張ろうという意志につながり、その積み重ねが将来子供たちが様々な事にチャレンジする力の源になっていくのです。

もちろん、他者に対する競争心や闘争心が子供達に刺激を与え、努力する力を生み出す事もまた事実ではあります。

しかし当ジムの子供たちの年代では、まずこの「やればできる」という自己肯定感を体得する事が重要だと思います。

クラスの最後に、今日上手に出来るようになったことを発表させているのも、

自分が今日のクラスでどれだけ頑張ったのかを確認し
自分自身を省みることが、
子供に自信をつけさせる上でとても大切と考えているからです。

 

教育の語源はラテン語の「引き出す」という意味です。
子供の能力を引き出すためには

「できた!」

という成功体験を子供のときに多数経験し、自信をつけさせる事が基本となります。

自信をつけた子供は、親が何も言わなくても自らの意志で挑戦して歯を食いしばって頑張るように成長していきます。

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