Waku Waku Gym

たかが逆上がり、されど逆上がり ~わく通2022年3月号

さて、今年度もいよいよ大詰めです。2021年度は前半5月から9月までオンラインクラスで行いました。

そんな中、オンラインクラス終了後に逆上がりができるようになった子が何人かいました。

その中の二人の男の子は幼稚園から当ジムに通ってくれており、現在は小学生です。

長い間通ってくれているにもかかわらずなかなか逆上がりができるようにならなかったのですが、彼らは週に6日間、毎日オンラインクラスに参加していました。

私たちは当時、一日中部屋にいる子供たちの運動不足を危惧して小学生クラスでは足腰に負荷のかかる「ボルト鍛錬」という運動プログラムを行い、従来の週に一度のクラスでは得られない運動効果を週に6日のオンラインクラスで上げることを目標に指導していました。

彼らはまさに、これらのプログラムを毎日行うことによって蹴る力が強くなり逆上がりができるようになったのです。

しかし残念ながら、二人ともしばらくするとまた逆上がりができなくなってしまいました。オンラインクラスの終了により毎日運動する習慣がなくなってしまったことが原因でした。

これには当人たちも相当がっかりした様子でしたが、めげずに毎回練習を繰り返した結果、晴れて再び逆上がりができるようになったのでした。

その時にいつも彼らのそばにいたのは優しいお母さんでした。

彼らの一回一回の逆上がりに対し、お母さまの方が力が入っていることも度々あったようでした。

そして何よりも、一度はできた運動ができなくなってしまったものの、そこで諦めずに再度練習して再びできるようになったという挫折からの努力による成功体験は、彼らの中で消えることはないでしょう。

そして、お母さんが見ているからがんばる、お母さんに喜んでもらうためにがんばる、という大きな動機があったからこそ、まさ先生や私との練習についてこられたのではないでしょうか。

運動が得意であった人には「たかが逆上がり」と思うでしょうが、彼らにとっては大きな教育効果があった運動であり、きっとバンコクでの忘れられない思い出の一つとなったことでしょう。その意味では「されど逆上がり」なのです。

「できた!」の成功体験は子供の心身の成長にとって非常に大切なものです。

また、運動欲求が生涯の中で最も高い幼少期だからこそたくさん経験できる事でもあります。

当ジムにおいてこのような小さな成功体験をたくさん積んだ子供は、入会時と比べて自分に自信が持てるようになり、何事にも積極的になるなど劇的な変化を遂げて卒業していきます。

来年度も子供たちが一つでも多くの「できた!」の喜びを体験できるよう精一杯指導させて頂きます。今年度も皆様のご愛顧を賜りまして誠にありがとうございました。

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