Waku Waku Gym

「やれやれタイム」も大切な時間です~わく通2022年6月号

さて、現在あるクラスでは、クラス終了後に私と対決を挑んでくる?またはじゃれ合ってくる?そんな子供たちが何人かいます。

ただ単に私が彼らの攻撃を受けたり、たまに反撃するだけなのですが、その中にはクラス中はおとなしいのにこの時間になると大声を出している子もいるため、
「君の声、今日初めて聞いたよ」と突っ込みたくなる事もしばしばで、実は私にとってなかなか興味深い時間になっているのです。

一回のクラスの中では多種多様な運動を行いますので、初めての運動や苦手な運動をする際には緊張を強いられる場面も当然出てくるでしょう。

そのような時間を過ごした後に、それまでの緊張を解きほぐすための「やれやれタイム」を設けているのが当ジムの大きな特徴です。

学校で言えば放課後に当たるこのフリープレイタイムが、子供たちにとって非常に重要だと私は考えています。

クラスが終わって、さぁすぐに帰宅しましょうでは、ジムに来る動機がだんだんなくなってしまう子もいるかもしれません。

私は皆で何かを行う際には、緊張感のあとに共に解放感を味わう「やれやれタイム」をセットにするということが大切であると考えています。

学校で放課後に友達とじゃれ合ったり話をしたりするのも、大人が仕事後に同僚と食事をするのも、まさにこの緊張感から解き放たれた後の「やれやれタイム」を楽しんでいるということでしょう。

私がかつてプレイしていたラグビーでは、試合後にアフターマッチファンクションが行われることがありました。

これは相手チームと一緒にビールを飲みながら軽食をつまんで話をする交流会なのですが、日本では形式ばった会に終始することが多いものの、ニュージーランドやオーストラリアなどではこの交流会がきっかけに仲良くなったりビジネスの話に発展することも少なくありません。

私もオーストラリアで試合を行った際、その後の交流会で相手チームの同じポジションの選手から声をかけられてびっくりした経験があります。これも緊張感のある試合を戦った相手だからこそ、その後一緒に過ごす「やれやれタイム」の時間が人間関係を育む絶好のタイミングとなっている証でしょう。

クラス後私に戦いを挑んでくる子供たちですが、それは誰が言い始めたのでもなく自然発生的に始まったものでした。

これこそが遊びの原点であり、社会性を育む大切な機会ではないでしょうか。

この遊びがいつまで続くのか分かりませんが、続く限りはできるだけ応じていくつもりですし、子供たちに負けないように私自身も日々鍛錬に励まなければと改めて身の引き締まる思いでいる今日この頃です。

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