前々回 子供を肥満から守る(その1)~満腹感
前回 子供を肥満から守る(その2)~空腹感
と、満腹感、空腹感の話をして参りました。
今回はそのまとめです。
結論から申し上げると、
子供に食べ物を与える際は、満腹にさせるためではなく、
空腹を満たすために与えて頂きたいということです。
人間は満腹にならなくとも満足感は得られます。
お母様方にはその点に留意した食生活を、
お子様に対して実践して欲しいと考えております。
「腹八分目医者要らず」の格言は今後さらに金言として
語り継がれていくのではないでしょうか。
巷に多くの食物が氾濫している現代。
特にここバンコクでは、通学、通園時のバス利用や、
帰宅後公園などでの外遊びが困難であるという生活習慣をかえりみた時、
慢性的な運動不足に加え
手持ち無沙汰でついお菓子に手が伸びてしまう状況は容易に想像できます。
これでは子供たちが肥満になってしまうのはある意味当たり前かもしれません。
肥満は百害あって一利なしです。
肥満がきっかけで多くの病気にかかり、
食べたいものが食べられなくなってしまったという成人が
アメリカを中心に世界にはたくさんいます。
そうならないよう、ぜひ今のうちから
将来、お子様が美味しいものを食べられる自由を
ご両親様の手で守ってあげてください。
子供時代の食習慣が将来の食習慣を決めます。
今、お菓子を食べ過ぎてしまう、
ジュースを飲み過ぎてしまう、
毎食満腹になるまで食べてしまう
そういった食習慣を身につけてしまうと、将来心身共に辛い思いをするのは他ならぬお子様自身です。
子供の食に対する欲求はとても激しいものがあります。
しかし、早いうちから「空腹だけど今すぐには食べられない」という経験をたくさん積むことで
食事の時間が来るまでの間、多少の我慢をすることを覚えます。
また間食に関してはお母様も
「次の食事に影響しない程度に質の良い食物を少量与える」というアイデアや知恵もついてくることでしょう。
その食習慣が身についてきた時、
身体の健康という大きなおまけもついてくるのです。
「鉄は熱いうちに打て」は子供の食習慣についても言える事なのです。